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呼吸器外科
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特色
胸部外科のうち心臓と食道、乳腺以外の領域を担当します。
もっとも多い疾患は肺癌です。肺癌に対する手術症例数は増加し続けており、なかでも1期肺癌の割合が多く、適切な時期に手術を行うことが重要です。当院では胸腔鏡を用いた手術を積極的に行っており、疼痛の緩和や在院日数の短縮につながるよう心がけております。肺癌以外にも胸腺腫瘍や縦隔腫瘍、良性疾患、感染症、胸部外傷など広域にカバーします。悪性腫瘍においては局所進行症例や困難な症例に対しても、内科や放射線科と協力し積極的に拡大手術・集学的治療を行っております。膿胸、外傷など比較的急を要する疾患にも必ず対応します。
診療内容
私が赴任してから2年間の手術総数は2022年が102例、2023年が192例と増加傾向にあります。疾患内容と症例数を表でお示しします。
【肺癌】
70例を超えましたが、基本的には胸腔鏡をもちいて傷の小さい低侵襲手術を行っております。今年度はロボット支援手術を新たに導入します。ロボット支援により、より緻密な手術を行うことができるのが長所です。これらの低侵襲手術は主にステージⅠもしくはⅡの肺癌患者さんで行うことが多いですが、残念ながら気管支や血管に浸潤するような進行肺癌を患われる方もおられます。そのような患者さんは肺全摘術を要することがしばしばですが、体力が著しく損なわれることが知られています。肺全摘を避けるために、病巣のみ取り除き再び残すべき肺をつなぎなおす”スリーブ手術”を呼ばれる手術も行っております。
【縦隔腫瘍】
胸骨正中切開での手術が基本です。大きさや腫瘍の場所によってはへミクラムシェル開胸やTMA(Transmanubrial approach)などといった、特殊な手術方法で確実に腫瘍を切除します。症例によってはロボット支援での手術も可能で、特に縦隔腫瘍に関しては胸骨を切らなくていいという圧倒的なメリットがあります。
【気胸】
肺に穴が開く病気です。特に若年者発症の気胸は再発する可能性が高く、手術を行っております。なぜか試験や試合前など人生の大事なイベント前に発症することがありますので、少しでも再発率を下げ、若者の人生を守れるような手術を心がけております。従来では穴の開いた部位を自動縫合器で切除しておりましたが、近年その方法では逆に再発する可能性があるといわれております。当院では肺を切るのではなく、穴を糸で丁寧に縫い縮めたりしばるといった方法で手術しております。2-3mmの傷を1~3カ所で行います。
【胸部外傷・膿胸】
いずれも患者さんの健康寿命を損なうことがあり、機を逃すことなく手術を行うことが肝要で、手術室や麻酔科と連携し適時に手術を行います。
殊に当院は胸部外傷、なかでも肋骨骨折が多いですが、折れる数や場所によって呼吸できなくなったり、痛みで動けず寝たきりになる方もおられます。1日でも早く退院し元の生活に戻っていただくため、必要であれば躊躇せず手術で骨折治療を行います。肋骨骨折に関してはMatrix RIB🄬、胸骨骨折に対してはSternal Plate🄬という専用プレートを備えており、確実な手術が可能です。
膿胸も多く、肺炎や誤嚥がきっかけになることがしばしばです。基本的には抗生物質投与のうえ管を入れる治療を行いますが、必要であれば速やかに手術を行います。特にご高齢の方などは心臓が弱っていたりすることがしばしばありますので、内科と連携し少しでも安全に治療しております。
今後の方針
常勤の呼吸器外科医師が3名となり、さらに厚みのある診療体制が整いました。症例によっては京都府立医科大学呼吸器外科学講座の協力を得て治療します。胸部外科領域で京都はもちろんのこと、近畿北部における中心的な役割を担えるよう、これからも常に精進して参ります。我々は地域の皆様があってこそです。このホームページをご覧になった患者さんや地域の先生方、ご質問やご不明なことなどございましたらお声掛けいただきましたら幸いです。
学会学術活動
日本外科学会、日本呼吸器外科学会、日本肺癌学会、日本胸部外科学会、日本内視鏡外科学会
担当医師
イケベ サトシ 池部 智之 (呼吸器外科医長) |
最終学歴 | 兵庫医科大学 平成23年卒業 |
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専門分野 | 呼吸器外科 | |
専門医・認定医等 | 日本外科学会専門医 呼吸器外科専門医 ロボット手術コンソール術者 |
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診療についてのモットー | 人に優しく安全第一!! | |
トクダ リョウスケ 德田 涼介 (呼吸器外科医師) |
最終学歴 | 京都府立医科大学 平成31年卒業 |
専門分野 | 呼吸器外科 | |
専門医・認定医等 | ロボット手術助手 | |
診療についてのモットー | 同僚や患者様に信頼されるような医師になりたいと思います。 |
招聘医師 | ||
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木村 吉成 (キムラ ヨシシゲ) | 呼吸器外科 |