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児童虐待って?
心配な様子を見聞きしたら、ためらわずに連絡をお願いします。
その1本の連絡が、こどもを虐待から守るための大きな一歩になるのです。
もくじ
児童虐待って?
児童虐待とは、親または親に代わる保護者が、こどもの体や心を傷つけ、健やかな成長・発達を妨げる行為をいいます。
また、こどもたちの成長や人格の形成に重大な影響を与える、こどもへの人権侵害です。
保護者がしつけだと思っていても、こどもが恐怖や苦痛しか感じられないものであれば「虐待」です。
虐待は、こどもの心身に悪い影響を与え、情緒不安定、対人関係のトラブル、自尊心の欠如など、さまざまな症状となってあらわれます。
虐待は特別な家庭のみに起こることではありません。
身体的虐待
- 殴る、蹴る、叩く
- 投げ落とす、激しく揺さぶる
- ヤケドを負わせる
- 溺れさせる、首を絞める
- 戸外に締め出す など
こどもの生命や健康に危険のある身体的な暴行
心理的虐待
- 「生まれてこなければよかった」など、言葉の暴力
- 言葉による脅し
- きょうだい間の差別
- 無視する
- こどもの目の前で家族に対して暴力をふるう(DVをこどもに見せること) など
ネグレクト
- 病気や怪我をしていても病院に連れていかない
- 食事を与えない
- 置き去りにする
- ひどく不潔にする
- 家や自動車の中に置き去りにする など
こどもの健康安全への配慮を怠ること
※保護者以外の同居人による虐待と同等の行為を放置することも含む
性的虐待
- 性器などを触ろうとする
- こどもに性的行為を求める
- 性的行為を見せる
- 性的な写真の被写体にする など
周囲の人が児童虐待に気づくには?
児童虐待を受けているこどもだけではなく、虐待をしている保護者にも特徴的な行動や状況(サイン)が現れます。
例えば次のような特徴が見られ、一つだけでなく、複数の項目に該当したり、頻繁に見られたりする場合には虐待が疑われます。
こどもに見られるサイン
- 説明できない不自然なアザやヤケドのあとがある
- 衣服や身体がいつも汚れている
- 急に痩せた
- 表情が乏しい
- 落ち着きがなく、乱暴
- 家に帰りたがらない
- 夜遅くまでひとりで遊んでいる
- 親を避けている
- 親がいなくなると急に表情が晴れやかになる
- 拒食、過食、むさぼるように食べるなどの異常な食行動 など
保護者に見られるサイン
- 家の中や外が散らかっていて不衛生
- 近隣からの苦情や悪い噂が多い
- 近所との交流がなく孤立している
- こどもの健康や安全を考えない
- こどもを置いて外出している
- 人前でこどもを激しく叱る、叩く など
虐待されている確信がなくても連絡してください
電話をする際は「もし違ったらどうしよう」「児童虐待かもしれないけど、確信が持てない…」とためらってしまうかもしれません。
しかし、連絡する方が虐待かどうかを判断する必要はありません。
連絡がなければ、もし虐待があった場合、こどもはその被害を受け続けます。
早期発見できれば、問題が大きくなる前に解決できます。
児童虐待は社会全体で解決すべき問題です。虐待のサインを感じたら、ためらわず連絡してください。
(政府広報オンライン「児童虐待かも?と思ったら「189」(いちはやく)こどもたちの未来を守るために<外部リンク>」を加工して作成)
オレンジリボンって?
オレンジリボンは「子ども虐待防止」のシンボルマークです。2005年に、栃木県で幼いきょうだいの命が奪われた虐待死事件をきっかけにオレンジリボン運動が始まりました。
今では毎年11月にこども虐待防止推進月間が設けられるなど、全国的な運動になっています。
オレンジリボンについて詳しくはこちら(認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク様)<外部リンク>