カリキュラムポリシー

カリキュラムポリシー（教育課程の編成及び実施に関する方針）

市立福知山市民病院附属看護学校は、生命の尊厳を基盤とした高い教養と広い視野を備えた豊かな人間性、倫理観を培い、　社会の幅広い領域で人々の健康を守るために自ら学び、自ら考え、自ら行動し主体的に活動・実践できる看護者の育成を目指している。

准看護師教育で既習した看護を裏付ける根拠となる知識を自ら追求し深め、看護を提供する際の判断力を強化する。さらに、多職種と仕事をし看護の専門性を発揮するために必要な社会人基礎力を身につけることを重視した教育を目指す。

教育理念とディプロマ・ポリシーに示された教育目標を達成するため、以下のような教育課程を編成した。

１．本校の教育課程は、基礎分野、専門基礎分野、専門分野で構成している。

1)基礎分野の教育内容

「科学的思考の基盤」「人間と生活・社会の理解」で構成される。すべての分野の基礎とし、論理的な思考で看護を考える力を身につけ、幅広いものの見方や考え方、人間の理解につながる内容となっている。

2)専門基礎分野の教育内容

「人体の構造と機能」「疾病の成り立ちと回復の促進」「健康支援と社会保障制度」で構成される。

健康・疾病・障害に関する観察力、判断力を強化し、臨床判断能力の基盤となる内容とした。また、科学的根拠に基づいた看護を実践するためには疾病の病態生理を理解し、どのような経過をたどるのか予測できる力が必要であり、系統的に疾患の病態生理と治療、回復過程を理解し促進するための治療法を学ぶ内容となっている。

人々が生涯を通じて、健康や障害の状態に応じて社会資源を活用できるように必要な知識と基礎的能力を身につける内容とした。また、入院し治療を受けた対象が生活の場に移行するための退院支援と社会資源の活用について学び看護師の役割を理解する内容となっている。

3)専門分野の教育内容

「基礎看護学」「地域・在宅看護論」「成人看護学」「老年看護学」「小児看護学」「母性看護学」

「精神看護学」「看護の統合と実践」「臨地実習」で構成される。

各領域において重要な知識・技術を習得する「基礎看護学」「地域・在宅看護論」「成人看護学」「老年看護学」「小児看護学」「母性看護学」「精神看護学」、卒業後、臨床現場にスムーズに順応できるように、これまで習得した知識・技術を統合する「看護の統合と実践」、知識・技術を看護実践に適応する「臨地実習」の区分で設定している。

「基礎看護学」は各領域において臨床判断の基盤となる基礎的知識、技術、看護の展開方法を学ぶ内容とした。また、准看護師教育で学習した看護を裏付ける根拠となる知識を学びアセスメント力を強化する内容となっている。

専門基礎分野で学習した疾患の病態生理と治療を関連付けて看護を考え、臨床判断能力を身につけるために各領域において看護の展開方法を学ぶ内容とした。

「臨地実習」においては、これまで習得した知識・技術と実践とを結びつけて理解できる実習科目とし、病院から生活の場へつなぐ、切れ目のない看護を学ぶ実習となっている。

地域・在宅看護論実習では、病院だけでなく多様な場で実習する内容とした。

２．看護学の基礎となる科目を１年次に配置している。臨地実習においては、１年次の後期に基礎看護学実習、２年次に各領域の実習を配置している。

３．医療の現場で活躍する経験豊富な医師、看護師を中心とした講師が最新の医療、看護をリアルに講義し、社会から求められる看護師に必要な基礎的知識を教授している。臨地実習においても、市立福知山市民病院と連携し、医療現場で活躍する看護師から助言を受けながら対象の看護を学び指導を充実させている。また、地域の多様な場で活躍する看護職等から地域で生活する人への支援を学ぶ。

４．主体的に深い学びができるよう協同学習、討議など能動的な学習への参加を取り入れた授業を展開し、学習スキル、社会人基礎力を総合的に育成する。また、「思考力を高める」教育を行い、看護を考える力と根拠を得るために自ら調べ主体的に学ぶ力を向上させる。

５．個人の責任において主体的に学び継続学習のできる自律した職業人に育てるために、自己を客観的に振り返り自分自身を内省し洞察するとともに自己理解を深め自己管理能力を身につけられるようにする。

６．臨地実習は、少人数のグループで編成し、グループ目標への取り組みを通じてチーム力を発揮し、グループ内での協働・連携の重要性が学べるように進める。

７．社会人基礎力の育成にあたっては講義等を行い、学校生活、臨地実習において自己評価・他者評価し、２年間を通し育成する。

８．看護師国家試験受験資格に必要な科目は、２年間にわたり系統的に配置する。