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日ごろから災害に備えよう!〜食事編〜
大規模な災害が起きた際には、電気やガス、水道といったライフラインが途絶える、道路が寸断されるなどし、食料品の確保が困難となることが想定されます。そのため、日頃からの備えが重要となります。ここでは日頃からできる食に関する備えについて紹介します。
目次
●備える食品
・1人1日分の食料
・あると便利な食品
・1日の献立例
●作ってみよう!簡単防災メニュー
・備蓄食材で作れる簡単レシピ
・ポリ袋クッキング
ローリングストック
ローリングストックとは日頃から使用している食品を少し多めに買い置きし、賞味期限を考えて古いものから使用し、使用した分だけ新たに買い足すという備蓄方法です。こうすることで、常に一定の食品が家にある状態を保つことができます。
より詳しく知りたい方は下記へ
農林水産省HP「災害時に備えた食品ストックガイド(2)<外部リンク>」「ローリングストックについて知りたい方へ<外部リンク>」
備える食品
物流機能の停止や、支援物資が届くまでに時間がかかることが想定されるため、「最低3日分×人数分」の食の備えをしましょう。
発災直後は炭水化物ばかりになりがちになってしまいます。その状態が続くと、体調不良や病気になったり、病気の悪化などが起こる可能性があります。災害時でもの栄養バランスのとれた(主食、主菜、副菜がそろっている)食事がとれるよう、備蓄をすることが大切です。
1人1日分の食料
飲み物:3L(水/お茶などのペットボトルや缶飲料)
→水は料理にも使用できるため、多めの準備が望ましい。また賞味期限が切れた水は手や食器を洗うのに使用できるため、保管しておくこともおすすめ。
主食:3食分(米、パックご飯、レトルトご飯、レトルト粥、パン、麺類)
→米は無洗米が便利
主菜:3食分(レトルトカレー、ハヤシライス、パスタソース、大豆水煮缶、焼き鳥缶、ツナ缶、鯖缶、魚肉ソーセージ、サラダチキンなど)
→缶切りや加熱が不要のもの、味付き缶詰などが便利。
副菜:350g
→冷凍野菜や野菜ジュースもあると便利。冷蔵庫にある野菜から使用しましょう。
果物:170g(生や缶詰、フルーツジュース)
→ドライフルーツもあると便利ですが、生や缶詰の代わりに用意する場合は、食べる量に注意しましょう(目安30〜40g/日)
牛乳・乳製品:200g
→牛乳は常温保存可能なもの(ロングライフ牛乳)がおすすめ。スキムミルクはあると料理や飲み物に混ぜて手軽にたんぱく質をとることができます。
緊急持ち出し用としては、飲料(水や野菜ジュースなど)、あめや栄養補助食品等手軽な食べ物を他の非常持出品と一緒にリュック等に入れ、保管しましょう。
あると便利な食材
調味料類:備蓄していた食品を調理する際に便利。
おやつ:食べ慣れているおやつは手軽に食べられ、カロリーもとれます。
また、乳幼児がいる場合には乳幼児用の食べ物、高齢者がいる場合にはやわらかくて食べやすい食品(おかゆやゼリータイプのおかず)、とろみ剤なども用意しましょう。その他にも、食物アレルギーがある場合にはアレルギー食品、病気による食事療法を受けている人はそれに応じた非常食の準備も忘れずにしましょう。
乳幼児の詳しい食の備えについてはこちらから。
1日の献立例
電気やガスが使えない場合
朝:お手軽サンド(缶パンにサラダチキンやツナなどをはさむ)、野菜ジュース、バナナ
昼:携帯おにぎり、魚肉ソーセージ、レトルトスープ
夜:パックご飯、レトルトカレー
電気やガスが使える場合
朝:ごはん、具たくさん汁(冷蔵庫にある野菜+肉や卵、豆腐など)、野菜の昆布和え(冷蔵庫にある野菜+塩昆布+ごま油)
昼:スープパスタ(冷蔵庫にある野菜+サバ缶+コンソメ+塩こしょう)、サラダ(冷蔵庫にある野菜+ハムやチーズ)
夜:焼き鳥丼(千切りキャベツ+焼き鳥缶+マヨネーズ)、ひじきサラダ(ツナ缶、コーン缶、パックひじき、ドレッシング)
Point!
・日持ちしない葉野菜や生鮮食品など、消費期限の近いものから使用する。
・バランスよく栄養をとるために、野菜と肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質を組み合わせる。
→具だくさんの汁物や丼などはお手軽
・調理する際は、袋を使用するなど調理器具も調理の手間もはぶけるようなメニューにする。
作ってみよう!簡単防災メニュー
火や水を使わないメニューや、洗い物が少なく手軽にできるポリ袋クッキングをご紹介!
災害という日常とは異なる状況で、普段作らないものを作るのは想像以上に大変なものです。普段から作り、作り方や味に慣れることも大切です。
備蓄食材で作れる簡単レシピ
・揚げ麺のサラダスナック<外部リンク>(火・水を使わない)
・お手軽オープンサンド<外部リンク>(火・水を使わない)
・トマトスープのスパゲッティ(火・水を使う)
その他にも「いがいと!備蓄食活用チャレンジ」として備蓄食材を使用したレシピを動画<外部リンク>にまとめていますので、ぜひご覧ください。
ポリ袋クッキング
ポリ袋クッキングは、こちらから
あると便利なグッズ
ストックしておくと便利なもの
・ラップ、アルミホイル、クッキングシート
→ラップは器に広げて盛り付け。アルミホイル・クッキングシートはフライパンに敷いて焼く。そうすると器やフライパンを洗わなくてもすむため、十分な水がない時におすすめ。
・割り箸、フォーク、スプーン・紙コップ・紙皿(いずれも使い捨て)
・新聞紙、ウェットティッシュ、キッチンペーパー
→野菜を洗ったり、器についた汚れなどを落とすのにも使えます。
また新聞紙は折ることでお皿にもなります。お皿の作り方動画はこちらから<外部リンク>。
・ポリ袋
→耐熱性のあるものは加熱調理に使うことができます。
・キッチンバサミ、ピーラー、スライサー
→まな板がなくても、食材を切ることができ、洗い物も減らせます。
食品衛生について考えよう
発災時は、水や衛生用品の不足など様々な原因によって、十分な衛生状態を保つことが難しい状況です。災害時こそ、食品衛生に注意しましょう。
災害時の感染予防術
≪洗浄水が不足している時の水の節約術≫
・食事を準備するときや食事の前には手や指をウェットティッシュなどでふいてから、アルコールで消毒する。
・調理するときは、清潔なポリ袋やラップを使用する。
・紙の容器、ラップや新聞紙などを利用し、できるだけ洗い物を作らない。
≪調理する時の感染予防術≫ 食中毒予防の三原則は「つけない」「ふやさない」「やっつける」
【ふやさない】 缶詰やレトルトパックなどを開けたらすぐに使い切る。
【ふやさない】 できた料理はすぐに食べる(作り置きをしない)。
【やっつける】 電気やガスが復旧したら、できるだけ加熱する。
【つけない】 手や指に傷がある場合は、食品用の手袋を使用する(ポリ袋でも代用可能)。
【つけない】 下痢・発熱など体調の悪い人は、調理をしない。
≪その他≫
【つけない】 ペットボトルなどから水を飲むときは、直接口をつけない。注ぎ口を清潔に保つために、紙コップなどを使用する。
詳しくはこちらから<外部リンク>
冷蔵庫・冷凍庫の使い方
災害により、停電した後も冷蔵庫・冷凍庫はしばらくの間保冷されます。なるべく、開閉は最小限にし、冷蔵庫の食品から使用しましょう。常日頃から何が冷藏庫・冷凍庫に入っているかをメモしておくと、冷藏庫・冷凍庫に入っているものを確認するために開ける必要がなくなるので、いいですね。
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