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新型コロナウイルス感染症の「感染対策」の徹底で困っている人がいます

ページID:0026726 更新日:2020年8月11日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

これからの「withコロナ」時代
みなさんに知ってほしい、障害のある人と「新しい生活様式」

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための「新しい生活様式」をもとに、手洗いや消毒、マスク着用やフィジカルディスタンス等に注意を払う必要があります。
でも、その感染対策によって、日常生活の中で不自由を感じたり困ったりする人がいます。

ここでは、感染対策が日常生活の障壁とならないためにみなさんに知ってほしいことを紹介します。
障害のある人もない人も、安心して生活できるまちをつくりましょう!

事例1 マスク着用について

新型コロナウイルス感染症感染対策の中で、イメージしやすい対策の一つに、マスク着用があります。感染や飛沫防止の対策としても有意義とされる手段ですが、そのマスクがコミュニケーションの障壁となってしまうことがあります。

聴覚障害のある人の場合

補聴器をしていても、すべての音がはっきりとスムーズに聞こえて理解できるようになるわけではありません。また、聞こえ方は一人ひとり異なります。口の動きを見て情報を把握している人も少なくありません。マスクをしていると、口の動きが見えず表情もわかりにくくなり、また、声がこもってしまうため聞き取りにくくなり、相手が何を話しているのか全く分からなくなる人もいます。
「もしかして聞こえにくいのかな?」と感じたときは、口元がわかるように工夫しましょう。
例えばクリアパーテーションや距離の確保により、マスクを外すことができるかもしれませんし、マスクを外すことが難しい場合は、筆談で対応することも有効です。
マスクを着用し、大声で話をしても聞き取りにくい場合もあります。ゆっくりとおだやかな口調で口の形がはっきり見えるようにしながら伝えるとわかりやすいです。

手話通訳を必要とする人の場合

手話通訳者がマスクをしていると、手話を言語としてコミュニケーションをしているろう者は、口の動きや表情がわかりにくく、手の動きだけで十分な情報を取得することは困難です。透明マスクやフェイスシールドを使用し通訳をしている場面も見られますが、口の動きや顔の表情等、手の動き以外も見えるような工夫が必要です。
もちろん、ろう者だからといってコミュニケーション手段が手話だけに限られているわけではありません。聴覚障害のある人同様、ゆっくりとおだやかな口調で口の形を見せることで口話でもコミュニケーションがとれ、筆談等の文字で伝えることも有効です。

感覚過敏のある人の場合

音や光に過敏な人もいれば、触覚、つまりものが肌に触れることに過敏な人もいます。感覚過敏のある人の中でも触覚過敏のある人の場合は、マスクの必要性はわかっていても、マスクを着用すると肌に痛みを感じたり、気分が悪くなったりして人によっては強いストレスとなります。

マスクの着用の必要性を理解しにくい場合

マスクの必要性を十分に理解することが難しい人もいます。なぜマスクを着用するのか理解できないままにマスクの着用を強要されるとパニックになってしまう場合もあります。
また、発達障害のある人の中には、自分の中にあるきまった作業工程にない事柄を求められるとすぐに対応することが難しい場合もあります。

事例2 フィジカルディスタンスについて

視覚障害のある人の場合

慣れた土地や店だと一人で出かけることができる場合もありますが、そうでない場所では、家族やガイドヘルパー(介助員)に同行の支援をうけながら外出をする場合があります。視覚障害のある人は、介助員の肘や肩に触れて移動しています。
例えば点字ブロックの上に自転車が停められていたり、頭上に木の枝が垂れ下がっていたりすると、視覚障害者安全つえ(白杖)だけでは、その場所の情報のすべてを把握することは難しく、安全に移動ができません。それらの危険を回避し、安全に外出ができるように介助員がいます。
介助員に触れながら移動することは、視覚障害のある人の生活には必要不可欠なことなのです。

事例3 消毒液の配置について

車椅子を使用している人の場合

現在、あらゆる建物の入り口に配置されている「手指の消毒用ポンプ」。置く場所よっては、「届かない・・・」という事態になっているかもしれません。車椅子を使用している人を含め、様々な人が利用するものですので設置場所を工夫してみませんか。

事例4 電話相談について

聴覚障害のある人の場合

聴覚障害のある人の中には、電話を使用できない人もいます。問合せ先の案内が電話番号だけだと、不安なことや心配なことがあっても問合せることができません。
できる限りファックスやメールでの問合せ対応も行い、ファックス番号やメールアドレスも案内をしましょう。

事例5 リモート会議について

リモートにより、自宅や職場にいながら、別の会場で開催されている会議に出席したり、一堂に会することなく打合せをしたりすることが可能となっています。少しの工夫や配慮で、より多くの人にとって便利になります。

視覚障害のある人の場合

リモート会議で、会議資料を画面に表示しながら説明する場合、その表示されている会議資料を読み上げることに対応していないシステムだと、「こちらの資料を見てください」と言うだけでは資料内容を把握することができません。事前に資料を提供したり、資料の内容を口頭で読み上げながら説明するなどの対応を心がけましょう。

聴覚障害のある人の場合

複数人数によるリモート会議を行うと、発言者が誰なのかわかりにくくなります。また、モニターが小さくなり十分に発言者の口元や顔の表情を見ることが難しくなります。1対1のやりとりであっても接続状況によっては、相手の口元の動きが見づらく発言内容を理解することが困難な場合があります。
発言者を明確にする工夫や、可能であれば文字起こしを併用しながら実施することも検討しましょう。


これらの事例のように、日常生活の中で変化が求められているものの、すべての皆さんに適しているとは限りません。障害の有無にかかわらず、お互いが気持ちよく過ごせるまちとなるよう、ちょっとした配慮を心がけましょう。


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