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多保市の笹ばやし
2 多保市の笹ばやし(府指定)
笹を持ってきた子ども達が、大人達が棒でつくる堰を勇ましく打ち破る様子
造り物を載せた屋台の様子
十二個の提灯を三段に吊した十二纏
保護団体:多保市区、長田北区、長田南区、長田段区、上松区、駒場新町区の各自治会(福知山市多保市)
毎年八月十六日に福知山市多保市の天神社の祭礼で行われる行事である。集落の「立石」と呼ばれるところから、神社へ向かう途中で、大人たちが棒で堰を作り、笹を持ってきた子どもがそれを勇ましく打ち破るほか、十二個の提灯を三段に吊した十二纏(まとい)や、毎年趣向を凝らした造り物を載せた屋台が伊勢音頭を囃しながら賑やかに巡行する。
この行事は、近世から行われており、さらに堰を打ち破る所作から用水を引き込む農耕儀礼としての意味が込められた、府内で他に事例がない貴重な行事である。