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永明寺 木造如意輪観音菩薩坐像
38 永明寺 木造如意輪観音菩薩坐像(市指定)
福知山市字牧 一躯 像高 65.3cm 寄木造 室町時代
永明寺は、文正元年(1466)に円通寺(兵庫県丹波市氷上町)の大極和尚を開山とし、如意輪観音像を本尊として創建したと伝えられる。(『天田郡史資料上巻』より)
本像は現在、永明寺観音堂の本尊として須弥壇に祀られている。面相や複雑にうねった衣文線などは、前時代の名残りをみせるところもあるが、体躯や腕の表現に伸びやかさがなくなることから室町時代(15世紀ごろ)の作とみることができ、創建時の文正元年頃の造像とすることができる。本像は近年の修理箇所が目立つところもあるが、全体に当初の造形をよく残し、当地方には比較的少ない尊格である。