本文
太光薬師堂 木造薬師如来坐像
47 太光薬師堂 木造薬師如来坐像(市重要)
福知山市字川北 一軀 像高73cm 寄木造 室町時代
川北地区は、中世には雀部荘として松尾神社の荘園であった。東禅寺は、神仏習合思想のもと鎌倉時代には松尾神社の神宮寺として成立していたものと思われる。しかし、『丹波志』には、「東禅寺 古跡 川北村 薬師堂 有」とのみあり、『丹波志』が編纂された江戸時代後期には既に廃寺となり、由来をとどめるものがなくなっていたと思われる。
『丹波志』に記載されている「薬師堂」は現在「太光〈蛸〉堂(たこうどう)」といわれ、その本尊である薬師如来坐像は室町時代の作と思われ、また像底には、宝暦十二年(1762)に修理された旨の墨書がある。
(像底墨書)
丹波天田郡川北村
薬師如来並日光月光脇士既□
十二神将再興基座後光悉
新造 佛師河井浄祐同源助
干時宝暦十二壬午歳
冬十月十九日 安座供養
頼光寺四世玉田代
梵清取計之
(台座底墨書・円形書)
喜兵衛 好助 □□□」
□節世話人 半左衛門 市良右衛門 □外
多高壇中之」
半兵衛」 太良右衛門」
老若不残相加者也願以此功徳普及於一切
我等與衆生皆共成仏道」