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清太院 木造釈迦如来坐像
29 清太院 木造釈迦如来坐像(市指定)
福知山市夜久野町直見副谷 一軀 木造彩色 像高27.9cm 室町時代
脚部上で法界定印を組んだ釈迦如来坐像。幅広の体躯に頭部を前傾させ落ち着いた表情を見せる。襟を立て両肩から深くかかる上層の衣、大きなうねりをみせる衣紋線など、室町時代の印派仏師の作風を示す。
ヒノキ寄木造りで、頭部・体部はそれぞれに前後二材を寄せ、両体側に地付きに至る各一材、両脚部に横木一材を足している。両手先は一材制で袖口に差し込む。肉身を金泥、着衣を朱彩とし、頭髪に群青を塗るが、これらはすべて後補。なお右腰地付き部に鼠害によると思われる欠失部がある。