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大智寺 仏像群

ページID:0001340 更新日:2020年11月10日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

25 大智寺 仏像群(市指定)

如来坐像(イ)の画像 地蔵菩薩(ロ)の画像 地蔵菩薩(ハ)の画像 菩薩立像(ニ)の画像
如来坐像 (イ)  地蔵菩薩 (ロ) 地蔵菩薩 (ハ) 菩薩立像 (ニ)
菩薩立像(ホ)の画像 菩薩立像(ヘ)の画像 菩薩立像(ト)の画像 菩薩立像(チ)の画像
菩薩立像 (ホ) 菩薩立像 (ヘ) 菩薩立像 (ト) 菩薩立像 (チ)
天部立像(リ)の画像 天部立像(ヌ)の画像 兜跋毘沙門天立像(ル)の画像 仏形立像(ヲ)の画像
天部立像 (リ) 天部立像 (ヌ) 兜跋毘沙門天立像(ル) 仏形立像 (ヲ)

 仏像群(大智寺)の画像

 福知山市夜久野町今西中  十二軀 木造  平安時代

 内訳は如来坐像一躯、地蔵菩薩立像二躯、菩薩立像五躯、天部立像二躯、兜跋毘沙門天立像一躯、仏形立像一躯である。

 ・如来坐像(イ)ヒノキの一木造。左体側下に脚部材を組み込む方形の柄を造り出す。頭部は内刳りを施さず、体部背面から施す。左耳部を別材とし、左肩に大きな節を刳り抜いた穴が残る。珍しく古様な構造を示し、面長な顔立ちから十一世紀の作と考えられる。

 ・地蔵菩薩立像(ロ)ヒノキ一木造で内刳りなしとし、像底から丸柄を出している。右手は共木で彫り出し、第一・二指を捻じ、他指を伸ばし、錫杖を執らないことが分かる。左手は屈臂して胸前に手先をやっていたものと思われる。頭部が小さめの像で、比較的像容をと止め、十一世紀の作と考えられる。

 ・地蔵菩薩立像(ハ)ヒノキ一木造、内刳りなし。右手の状態は不明だが、ほぼ(ロ)の地蔵菩薩立像に準じる作例で、像底に朽損を生じているが、大きさもぼぼ同様であったと思われる。

 ・菩薩立像(ニからチ)ヒノキの一木造で内刳りがない構造が基本である。体勢は(ニ)がほぼ直立する他は、腰を左に捻る。以下に各像の特徴を記す。

   (ニ) 髻を円錐形に表し、宝冠を着ける。体部数か所に節がある。

   (ホ) 左耳付近に当初の彫りが残る。髻は螺髻にあらわすか。節を含んだ木を用いる。

   (ヘ) 朽損が激しい。大きな髻をあらわす。

   (ト) 朽損が激しい。小ぶりな像で、耳より前に宝冠をあらわす。

   (チ) 髻中央から左右に毛筋をあらわし、天冠台上に三角状の宝冠を表す。

       像底に円形の柄。裳折り返し部などに衣紋線の一部のこる。左上膊までのこる。

 ・天部立像(リ、ヌ)

   (リ) 左上膊まで含めて一木から彫り出し、ずんぐりとした量感がある。左耳の彫りが残る。

   (ヌ) 髻前に三角状の宝冠をあらわす。腰高のスマートな体躯をあらわす。

 ・兜跋毘沙門天立像(ル)

   両脚部をすっきりとあらわし、左足元に地天女に支えられる風の塊を残す。

   細身で、面取りのある筒型宝冠状の造形が感じられる。