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大信寺 木造薬師如来坐像
42 大信寺 木造薬師如来坐像(市重要)
福知山市字夷 一軀 像高73.0cm 鎌倉時代
頭・躰幹部を檜の一材で造り、両耳付近で前後に、また首まわりで頭と胴を割り矧ぎ、内刳を施す。量感のある仏像で、鎌倉時代の写実的作風をあらわすが、彫眼(ちょうがん)である。顔立ちは穏やかで目鼻立ちが小振りなのが特徴である。これらの特徴から鎌倉時代に、中央の彫刻様式をまねて造られた地方作と思われる。
光背・台座は後補で、保存状態が悪く漆箔の剥落や両足の虫蝕が激しいのが惜しまれる。