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池の奥5号墳

ページID:0001299 更新日:2020年11月10日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

 

1 池の奥(いけのおく)5号墳(府指定)

池の奥5号墳の画像2

池の奥5号墳の画像1

福知山市 福知山市字猪崎

円墳1基 直径30m 高さ5m

 池の奥古墳群は、由良川と土師川の合流点北方、標高536mの烏ヶ岳からなだらかに下る台地上に位置する。

 この付近一帯は古墳の密集地で、池の奥古墳群をはじめ、池ノ谷・牛坂・監物山・稲葉山・広所などの各古墳群が存在し、総数50基以上の古墳が確認されている。また、このあたりからは、福知山市中心部を一望することができ、稲葉山10号墳を中心とした地域は、福知山市立三段池公園として整備され、市民に活用されている。

 池の奥古墳群は、先に列記した三段池周辺の古墳群中最も古墳数が多く、19基が確認され、A・B・Cの3支群に細分されている。5号墳はそのA支群に属し、直径約30m、高さ5mの大型円墳で、由良川流域でも最大級の規模である。ただ発掘調査等が実施されておらず、内部主体等は不明である。

 同じく、A支群に属する3・4号墳とB支群の6・7号墳は、発掘調査され、3・6・7号墳は埋葬施設を木棺直葬とするものであった。4号墳は竪穴系横口式石室の影響を受けた横穴式石室を内部主体とするもので、当地方における横穴式石室導入の状況を示す資料である。この4基の古墳は、ともに6世紀中頃の築造と判断されている。

 5号墳は、立地.規模から推定してやや先行して築かれたものとも考えられるが、群内の他の古墳と異なり腰高の墳丘で、内部施設に横穴式石室の存在も予想されるもので、先の4基の古墳に続いて築かれたものとも考えられる。

 いずれにしても、古墳の規模や古墳群の内容からみて、由良川中流域の古墳時代を解明する上で欠くことのできない資料である。また、現在5号墳周辺は古墳公園として休憩所設置、植栽などが施されて整備されている。

 以上のように、この古墳は中丹地方ひいては京都府内の後期古墳の代表的存在として重要であり、保存.整備が計られた好例としても意義が大きい。


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