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奥榎原の練込
6 奥榎原の練込(府登録)
福知山市奥榎原 榎原神社練込保存会
奥榎原に伝わる『榎原大明神縁起』によると、榎原神社(榎原大明神)の起源は元禄九年(1696)にさかのぼり、祖神は榎原家の祖先である平正時に関係のある平氏(平維盛、平盛秀、平盛房)がまつられている。
また同縁起によれば榎原神社の祭礼の始まりは安政九年(1859)と伝えられており、この芸能もこのころより行われていたものと思われる。
戦前までは毎年行われていたが、戦争とともに中断し昭和三十六年に一度だけ復活。また昭和五十年に再び復活し以後五年ごとに演じられてきたが、昭和六十年から三年に一度、十月十九日の祭礼時にこの練込が行われている。
構成は、大太鼓・締太鼓・笛・音頭で、大太鼓(おうど)は二十歳くらいの地区内の長男、締太鼓(しめ)は中学生の男子が勤め、笛・音頭にあわせて太鼓を叩き舞う。福知山市内にも多くの練込踊なり練込太鼓があるが、音頭とともに太鼓を叩き舞うものはなく特徴ある芸能となっている。祭礼行事とは、この練込太鼓に祭りばやし(高浜・祭唄・寿賀脇・志車)を含めたものをいう。