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惇明小学校本館

 

1 福知山市立惇明小学校本館

 惇明小学校本館の画像

 福知山市字内記

 昭和12年3月23日竣工:木造/鉄骨造2階建建築規模:桁行43.38メートル、梁行18.4メートル

 旧藩校「惇明館」にはじまる。明治6年7月惇明小学校創立。旧福知山城の城域にあたる地にあり、天守閣の西側、市役所、図書館、武道場など公共,文教施設が集まる地区に立地する。

 『惇明百年史』(昭和48年7月1日発行)の記述によれば、昭和10年1月15日に「建築上参考のため全校児童を講堂に集む6町長、助役建築技師視察す。」とありこの頃新校舎の設計が行われていたと推測できる。昭和12年3月23日に本館の竣工式を行っている。建築現況:昭和62年に大規模改修工事が行われ、外部では屋根改修、外壁塗装の吹き替え、内部では、床下地の補修や床・天井・壁の張り替え、改修が行われるとともに外部開口部のサッシをアルミサッシに変更している。しかし、間仕切りなどの変更や増築は行われておらず、建築当初の形態を良くとどめており、いたみも少ない。

 建築の特徴:南北43,38メートル、束西18.4メートルの規模でl階が中廊下をもった平面形式で管理部門(校長室・職員室・医務室・作法室・など)が設けられ2階を講堂としている。外観は昭和のモダン様式で東側中央に車奇せを張り出し、南北方向にシンメトリーの構成である。南北に各々階段室を配し、大小の丸窓をリズミカルに並べている。2階の講堂の東西に柱間ごとに縦長のガラス窓を大きくとっている。構造は木造を主体としながらも木造の柱を抱く形で鉄骨の組み立て柱を建て鉄骨の梁で2階床を支える。また、小屋組は鉄骨のトラスを組んでいる。この建物が竣工した昭和12年という年は、建築資材の統制令が出された時期であり、福知山における戦前最後の鉄骨建築と見ることもできよう。

 惇明小学校本館は、昭和初期モダン様式で建てられた小学校建築として建築当初の形式をよくとどめており、地域の景観、歴史、文化の面からも貴重な建築といえる。

京都文教短期大学 工学博士 小林大祐


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