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長安寺 石造五輪塔
41 長安寺 石造五輪塔(市指定)
福知山市字奥野部
一基 総高134cm 天正十二年(1584)
長安寺開山堂の裏山の中腹に、囲いをめぐらして区画をつくり、その中にこの五輪塔がある。
基壇を二段に積み、下の基壇は自然石で周囲を囲んだ土壇、上の基壇は二枚の切石で複弁反花座を彫る基壇とし、高さは、各々64cm、16cmである。その上に五輪塔を建てており、空・風両輪は一石・火・水・地の各輪は各一個の石で、合計四石で構成する普通の形となっている。
石質は、閃緑岩と思われ、市内でも最も大きく堂々とした風格を持ち率直簡明であるが、火輪(笠石)は他輪に比してやや小さいきらいがある。様式・風化等の状態から見て杉原家次の没後間もなく墓塔としてこの地に建てられたと考えられる。
(地輪銘文) 天正十二申年
□ 養室乗安禅定門
九月九日