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牧 一宮神社 石造鳥居
42 牧 一宮神社 石造鳥居(市指定)
福知山市字牧
一棟 明神鳥居 最大幅720cm 高さ500cm 柱間395cm 柱径34cm 元禄五年(1692)
この石造鳥居は明神鳥居であり、もっとも標準的な鳥居である。二本の柱をやや内ころび(八字形)に建てる形で、その柱足には二段の亀腹(かめばら)を設けている。柱の頂上に島木(しまぎ)をわたし、島木の上にさらに笠木(かさぎ)を重ねて、これを三石で組み合わせて造っている。また柱頂からやや下がったところに貫(ぬき)を入れ、貫の先端は柱を貫いて横に出る。そして島木と貫の間の中央に束を置き、その束に「一宮大明神」と書かれた銅製の扁額(へんがく)をかけている。
柱に銘文が刻まれており、銘文からこの石造鳥居は元禄五年(1692)に氏子が建立したもので、一宮神社の創建が建久四年(1193)といわれているので、ちょうど創建五百年目にこの鳥居が建てられたことになる。作者は「理兵衛」という大工であり、福知山市内の石造鳥居としては最も古く、また大きい鳥居としても貴重である。
(銘文)
(右柱) 奉納興□元禄五 壬申 年五月吉日」
(左柱) 寄進惣氏子中 十二村」 石本村」 牧村」
波江村 」漆端村」 作工 理兵衛