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養泉寺 絹本著色光明本尊像図
16 養泉寺 絹本著色光明本尊像(市指定)
福知山市字中 一幅 縦124.0cm 横93.5cm
養泉寺は臨済宗南禅寺派に所属しており、暦応二年(1339)に※弧峯覚明(こほうかくみょう)によって開かれた寺である。
この画像は、本来、浄土真宗で用いられるものである。これはもと養泉寺の西南にあった久法寺という真宗寺院の寺宝であったが、永正年中(1504~1521)に廃寺となったため、天文二十年(1551)親鸞の正忌の日に当寺に寄進されたものといわれている。図は、破損と香煙による汚損のためひどく痛んでいる。
「帰命盡十方無☆光如来(きみょうじんじつぽうむげこうにょらい)」
「南無不可思議光如来」
「南無阿弥陀仏」
の各号を金泥で書き、その余白に印度・支那・日本三国の浄土教を広めた高僧の像を描いたもので、画風からみて室町時代初期の作品と思われる。光明をあらわす金線が全く描かれていない点が特徴である。
※弧峯覚明の別名・・・三光国師