本文
天寧寺 絹本著色即休契了像
2 天寧寺 絹本著色即休契了像(国指定)
福知山市字大呂 一幅 縦89.0cm 横34.0cm
即休契了(しっきゅうけいりょう)は元の人、中国江南紫金山の金山寺の高僧で、天寧寺開山愚中周及の師である。この絵は、周及が即休契了のもとを去るに際し、即休自ら賛を加え与えたものである。一方、周及はこれに対し、応永七年(1400)、この頂相(ちんそう)を永く天寧寺に伝えるよう書いている。
この頂相は、一幅一鋪の絵絹に描かれ袈裟や衣などが簡単に描いてあるが、顔の描写は入念である。
(賛文)
妙高峯頂行船場」 子江心走馬唐人不」
識這容儀付与」 日東及侍者」
日本周及侍者」 写予衰質乞言」
因印之云紫金」 山七十六老僧契了(花押)」
(右下墨書)
此頂相永充」 金山天寧寺」
常住」 応永七年庚辰」
八月十九日」 愚中老衲周及(花押)」