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円満院 絹本著色仏涅槃図
24 円満院 絹本著色仏涅槃図(市指定)
福知山市夜久野町畑小畑 一幅 縦116.7cm 横95.9cm 室町時代
沙羅双樹のもとで、釈迦は右腕を枕とし、紫檀塗りのみられる宝台の上で涅槃に入る様を表す。周囲には仏弟子・諸菩薩をはじめとして多数の禽獣までが集まり、嘆き悲しんでいる。沙羅双樹を天蓋のように描く点や、上空より麻耶夫人が飛来するのを小さく描く点は珍しい。江戸時代の享保三年(1718)に修理された際の軸木に、応永十二年(1405)に表具をした旨の墨書がある。製作期は作風から考えて、この応永十二年に当てるのが適切と考えられようか。