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大江山
大江山は、主峰の千丈ヶ嶽(832.4メートル)を指していう場合と、鳩ヶ峰(746メートル)や鍋塚(763メートル)などの峰を総称していう場合があります。
酒呑童子の故郷としてロマンと伝説に抱かれたこの山域一帯は、複雑な山塊のため樹種が豊富で、南方系と北方系の植物が交じり合う植物の宝庫としても知られています。八合目の鬼嶽(おにたけ)稲荷神社付近には、ブナ、ミズナラの原生林が残り、サワグルミ、ムシカリ、ナナカマド、トチノキなどの樹木、ウワバミソウ、ツリフネソウ、トチバニンジンなどの草が見られ、森林浴の森100選に選定されています。
また、ツキノワグマ、シカ、イノシシ、など動物も多く、春はミソサザイやコガラ、新緑の季節にはオオルリやキビタキ、初夏はホトトギスやヨタカ、コルリ、秋にはアトリ、マヒワなど、京都でも屈指の探鳥地です。また、秋の早朝に見られる雲海は、大江山一帯を神秘のベールの中に包み込みます。
酒呑童子の里から鍋塚休憩所までは車で登ることができます。ここから鍋塚まで1.1キロメートル、鳩ヶ峰まで0.6キロメートルです。クマに注意して歩いてください。