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福知山唯一のタオル製造会社 三和タオル製織株式会社 藤田昌己さん
肌にも環境にもやさしいタオルでまちの賑わいを大切にする
三和タオル製織株式会社 専務 藤田昌己さん
明治42年創業。始まりは呉服雑貨店でした。本格的にタオル製造を始めたのは昭和38年で、近隣でもタオル製造が発展し、最盛期には福知山でも8件ほどあったそうです。
しかし、繊維業は時代とともに低コストの海外工場での生産へと広がりました。福知山でもその影響を受け、現在、タオル製造では唯一残る会社となりました。
製織のみだった経営形態は、ニーズに合わせて拡大。糸選びから販売まで行うようになりました。できるだけ環境を汚さないために、プリントには顔料を使用。肌にも環境にもやさしいタオルを製造しています。
今では普段使いのタオルはもちろん、スポーツチームやイベントなどで使用するオリジナルタオルまで幅広く手掛けています。最近では明智光秀グッズで注目を集めました。
明智光秀グッズでおもてなし
大河ドラマが決定し、地元のタオル会社として福知山を盛り上げようと取り組んだのが明智光秀グッズ。タオルやハンカチに続きコロナ禍では「桔梗紋マスク」を販売しました。
感染症対策が生活の一部になる中、「いつかは来る観光客に、明智光秀×福知山を感じてほしい」との思いから企画。マスク需要も相まって販売当初は製造が追いつかないほどの人気になりました。「みんなが着ければユニフォームみたいでおもしろいでしょ」と専務の藤田昌己さんは笑います。
明智光秀グッズ
明智光秀タオルの製造工程の一部。文字や模様の着色が行われます。
見る人が楽しくなる企画を良い製品を作るだけでは手に取ってもらえない時代。「どうやって認知してもらうか考えてきました。
だから製品を見る人の目線で考えて、おもしろいと思った企画はすぐやります。明智光秀グッズも賑わいになればと思ったんです」と藤田さんは振り返る。
今では、光秀グッズを求めてお客さんが本社にも訪れるようになったそう。入口には新たに販売スペースを設置し、おもてなしをしている。「福知山を盛り上げようと頑張っている人たちがいる。うちもまちの賑わいを大切にしたい」
読み方は「さんわ」タオル
三和町のタオル会社として当初は「みわ」タオルで販売していたが、有名な会社が「三和=さんわ」と読むことにあやかって読み方を変えたという。地元の人からも「みわ」タオルと言われることもあるそうです。
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左は三和町菟原下にある本社。ここでも三和タオル製品が販売されています。
昔はこの裏手にある工場で製織などを行っていたそうです。現在、設備は三和タオル工場に集約しています。
住所:京都府福知山市三和町菟原下166
電話:0773-58-2218