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当院(形成外科)での治療について

印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 更新日:2019年12月27日更新
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手術治療の流れ  各種手術の詳細  もっと知りたい方へのQ&A

手術治療の流れ

手術は予約制で、日帰り手術であっても、手術室で行います。

小さな傷の縫合やレーザー手術は形成外科外来で行っています。

 

手術を希望される場合、概ね以下のような順で相談・治療を進めていきます。

(治療内容によって若干異なります)

(1)受診の前に

(2)受診

(3)手術

(4)手術翌日診察

(5)術後1週間診察・抜糸

(6)アフターフォロー

(1)受診の前に

まずは形成外科の外来を受診し、治療について相談してください。

初診時でもあらかじめ電話で予約を取っていただくと、待ち時間が短くて済みます。

かかりつけの病院・診療所がある方は、お薬手帳もご持参ください。

他院で手術を受けられた後に残った傷痕などについて相談いただく際は、できるだけ紹介状をお持ちください。

(2)受診

受診されたら、問診とともに必要な検査を行って、手術治療が適するかどうかをお話しします。

手術には傷ができるなどのデメリットもあるため、期待される結果とのバランスを考えて、治療方法をご提案します。

目立つ傷跡(ケロイド・肥厚性瘢痕)の治療には、手術ではなく外用薬(テープや軟膏)の方が適する場合があります。

 

手術を希望される場合は、手術予定の空きや患者様のご都合を考慮して治療計画を立てます。

もちろん、すぐの手術をご希望でなく、相談だけという方でも受診いただいてかまいません。

 

手術日が決まったら、採血などの術前検査を受けていただきます。

(3)手術

形成外科手術の多くは日帰りで行う局所麻酔手術です。

来院されたら、着替えなどの準備を済ませた後、手術室に入っていただきます。

手術する部位を確認し、清潔なシーツをかけた後、手術する部位に麻酔薬を注射します。

痛みが取れるまで数分待ってから手術を開始します。

(手術の内容については各手術の詳細をご覧ください → こちら

 

手術終了後は、傷にやや厚めにガーゼを当て、帰宅していただきます。

手術当日は、ガーゼはそのままにして、傷は濡らさないようにしてもらいます。

 

切除範囲が大きくなる・深くなるなどの理由で全身麻酔が必要な場合、また、治療上安静が必要な場合など、入院して治療を行うこともあります。

入院は最短で2泊3日ですが、治療内容によって大きく変わってきますので、受診時に個別にお話ししています。

(4)手術翌日診察

手術翌日の診察で、血がきちんと止まっているか、傷の中に血が貯まっていないかを確認します。

問題がなければ、自宅での処置について説明します。

単純な縫い傷の場合、手術翌日の夕方から、シャワー浴や洗顔程度であれば傷を濡らしても大丈夫になります。

(5)術後1週間診察(抜糸)

術後1週間診察で治癒していれば、縫った糸を抜糸します。

頭部や手足の場合は抜糸までに術後2週間かかります。

 

術後1~2か月の間に傷跡はいったん赤く固くなり、その後徐々に赤みが引いて柔らかくなって目立ちにくくなっていきます。

抜糸後3か月程度は、傷がきれいになじむようにテーピングすることをおすすめしています。

(6)アフターフォロー

傷跡に問題が無いか、手術後1か月・3か月・6か月の時点で経過をみせていただきます。

アフターフォローが必要な理由は、体質や傷の部位によって、傷跡の赤みや固さがいつまでも引かず、逆に盛り上がってくることがあるからです(ケロイド・肥厚性瘢痕)。そのような場合は、テープや軟膏での治療を行います。

各種手術の詳細

皮膚の「できもの」を切除する(皮膚腫瘍切除術)

皮膚表面のいわゆる「できもの」を「腫瘍(しゅよう)」と呼びます。良性のものは良性腫瘍、皮膚がんなど悪性のものは悪性腫瘍と言います。

皮膚良性腫瘍の中には、皮膚がふくろ状になって垢が貯まる「表皮嚢腫(粉瘤)」やホクロ「色素性母斑」などが含まれます。良性腫瘍であっても、引っかかって痛みがある・出血する、放置すると感染を起こす可能性がある、整容上(見た目)の問題が社会生活に支障を来すほど大きい、などの問題がある場合は、保険診療下に切除術を行います。

良性腫瘍を切除した後の傷は、多くの場合そのまま縫い閉じて一本の線状の傷になりますが、引きつれが起こりやすい部位では追加処置(皮弁や植皮)が必要になることがあります。

(下図)良性腫瘍の切除・縫縮

良性腫瘍の切除と縫縮のイラスト

余分な皮膚も含めて、全体を紡錘形に切除します。

傷あとは元の腫瘍の大きさよりも長くなります。

 

非常に小さな良性腫瘍に対しては、CO2レーザーを用いた焼灼術で除去することがあります。腫瘍をレーザーで焼いて、表面から少しずつ削ります。

切除に比べて傷痕が小さいのがレーザーの利点ですが、腫瘍が完全に取り切れないことがあり、治療が数回にわたることもあります。また、傷跡が周囲の皮膚に比べて凹んで残ることがあります。

 

(下図)レーザー焼灼

レーザー焼灼

レーザー焼灼 とりのこしのイラスト 取り残しが発生しやすく、再発することがあります。

皮膚がんを切除する(皮膚悪性腫瘍切除術)

皮膚悪性腫瘍の多くは皮膚がんで、良性腫瘍に比べて増大が速い、組織が崩れて出血してくる、などの特徴があります。

見た目から悪性が強く疑われる場合は、腫瘍の一部を採取して、顕微鏡検査(病理診断)に出し、診断をつけてから全体を切除します。

確実な切除のために一定の安全域をつけて周囲の皮膚ごと大きく切除しますので、傷を閉じるために何らかの追加処置(皮弁や植皮)が必要になる場合が多いです。

進行がんで転移を伴う場合は、リンパ節の切除を要する場合もあります。

(下図)悪性腫瘍の切除

悪性腫瘍の切除のイラスト

幅・深さともに、腫瘍から離したラインで切除します。

皮膚にあいた大きな傷を閉じる(局所皮弁術、植皮術)

良性腫瘍であっても悪性腫瘍であっても、皮膚のできものを切除した際に、そのまま縫い閉じることが出来ないことがあります。

切除した範囲が大きく皮膚同士が縫い寄せられない場合や、傷が小さくてもそのまま縫うと「引きつれ」を生じてしまう場合などです。

ケガで同じような状態になることもあります(皮膚欠損創・皮膚潰瘍)。

 

このように傷をそのまま縫い閉じられない場合は、どこかから皮膚を追加して、切除した部分の穴埋めをする必要があります。その方法が「皮弁」や「植皮」と呼ばれるものです。

局所皮弁術

局所皮弁術とは、切除部分のすぐ隣の皮膚に切れ目をいれて皮膚を移動させ、傷を閉じる方法です。

全体としての傷は長く複雑になりますが、すぐ近くの皮膚を使うので、比較的目立ちにくい傷に仕上がります。

ただし、傷が非常に大きい場合は、局所皮弁術では傷を閉じられない場合があります。

(下図)局所皮弁術

局所皮弁術のイラスト

隣の皮膚に切れ目を入れて移動させ、皮膚不足部を閉じます。

植皮術

植皮術とは、皮膚移植のことです。

傷とは離れた部位(鎖骨部、大腿部、腹部など)から薄い皮膚を採取し、皮膚の足りない部分に移植します。

局所皮弁術では閉じられないような大きな傷にも対応できますが、身体の他の部分の皮膚を使うため、植皮した部分は周囲と比べて色味や質感が異なり、傷が目立つことがあります。

また、皮膚を採取する部分に傷が残ります。移植した皮膚は傷にしっかり固定する必要があるので、ガーゼをボール状にして移植した皮膚の上に縫い付けて固定します(タイオーバー固定)。

手や足など動きやすい部分に植皮を行った場合は、手術後1~2週間のシーネ・ギプス固定を要することがあります。

(下図)植皮術

植皮術のイラスト

植皮術 ガーゼ

他の部位から皮膚を移植し、上からガーゼを縫い付けて圧迫固定します。

 

瘢痕拘縮形成術

 傷あとが引きつれて、身体の動きを妨げる状態を「瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)」といいます。これを治療するのが瘢痕拘縮形成術です。

 傷あとの組織は硬く縮んだ状態になっているので、その部分を切り取ることで、周囲の皮膚に柔軟性を回復させ、引きつれが解除されます。

 傷あとを切除し引きつれを解除すると、皮膚・皮下組織が足りない部分が生じることがあります。これを上記の局所皮弁術や植皮術で補って、身体の動きをスムーズにします。

 傷あとを切除し、その傷を縫い閉じる際には、傷あとをジグザグに加工して縫い上げることがあります。傷あとをジグザグにすることで、傷全体に柔軟性を持たせて引きつれを予防することができます。また、小さい傷の場合は、傷の全体像をぼかして目立ちにくくする効果があります。

瘢痕拘縮形成術

関節のしわに沿う部分が多くなるよう、ジグザグに縫います。

ケロイド治療

ケロイドの治療はいくつかの方法を組み合わせて行います。

内服薬

トラニラストという薬を1日3回服用します。副作用はあまりありませんが、膀胱炎症状や肝機能障害が起こることがあります。飲んですぐに傷が良くなるというものではなく、数か月継続して初めて効果が期待できます。

外用薬

ステロイドを含んだテープを傷に貼ります。全身への副作用は特にありませんが、正常な皮膚の部分に貼ると、皮膚が薄くなり血管が目立ってきますので、ケロイドの部分にだけテープが当たるように、小さく切って貼ります。

テープがどうしても合わない方には、軟膏を塗っていただくこともあります。

注射薬

ステロイドをケロイド部分に注射します。約1か月ごとに、数回治療を行います。ステロイドテープに比べると、効き目が早いです。

手術

ケロイドは切除しても再発することも多いですが、引きつれが強い場合や、ケロイドのボリュームを減らして外用薬での治療をやりやすくするために、切除手術を行うことがあります。

放射線治療

手術治療のみでは再発する可能性が高い場合、手術後に放射線を当てます。決められた線量を3日間に分けて当てます。

 

ケロイドのできやすさ・治療の効果は、個人の体質や傷の場所によって、大きく異なります。再発することも多く、きれいに治すことが難しい場合もあります。ご希望と傷の状態に合わせて治療を選択します。

もっと知りたい方へのQ&A

新鮮外傷・熱傷(ケガ、やけど)

Q. 傷の縫合処置を受けました。傷跡は残りますか?

A. 残念ながら残ります。でも、目立たなくする方法があります。

縫合するような深さの傷(真皮よりも深くに達する)の場合、残念ながら傷あと(瘢痕)が残ります。テーピングや紫外線予防などのアフターケアによってかなり目立たなくなる場合もあります。気になる方は一度相談にいらしてください。

Q. 浅いすり傷ぐらいなら傷あとは残りませんよね?

A. 傷あとは残らないことが多いですが、皮膚の色が変わって気になってしまう場合があります。

すり傷のような浅い傷(真皮に留まる)の場合、傷跡(瘢痕)は残らないのが通常です。ただし、茶色く色がついたり(炎症性色素沈着)、逆に色素が抜けて白くなったりして、目立ってしまうことがあります。紫外線予防などのアフターケアが大切です。

Q. ケガをしました。血が止まらないのですが、縫わないとダメですか?

A. 診察して判断します。診察時間外は救急外来を受診してください。

浅い傷であれば、通常はいつまでもダラダラ血が流れるということはありません(血が止まりにくくなる薬を飲んでいる場合は除く)。血がなかなか止まらない、パックリ傷が開いている、という場合は縫合処置が必要になる可能性が高いです。夜間や休日など一般外来が閉じている場合は、救急外来で縫合処置を受けてください。

Q. ケガをしましたが、形成外科医に縫ってもらいたいです。

A. 縫合は救急処置ですので、対応可能な医師の処置を受けてください。

当院には常勤形成外科医が一人しかおらず、外来診察日・時間帯も限られています。その時間内に受診された場合は当科で対応しますが、他の日は病棟診療や手術を行っていたり、院外に出張していたりと、対応できないこともあります。縫合処置はあまり遅らせると感染の可能性もありますので、速やかに対応可能な医師の処置を受けてください。他科で処置を受けた後でも、傷跡について気になる場合は当科にご相談ください。

Q. やけど(熱傷)をしました。傷跡は残りますか?

A. 熱傷の深さによります。傷跡はできなくても、色が変わって目立つことがあります。

一般に、水ぶくれになった熱傷(2度熱傷)のうち、浅いもの(浅達性2度熱傷)は傷跡が残らないと言われています。確かにひきつれを起こすような傷跡にはならないのですが、皮膚に茶色く色がついてしまったり(色素沈着)、色が抜けて白くなったりすることがあります。治癒後のアフターケアが大切です。

Q. 湯タンポを使って寝ていたのですが、朝、気がつくと熱傷になっていました。

A. 低温熱傷です。受診してください。

すぐに熱さを感じるほどの高温でなくても、長時間当たっていると熱傷ができます。これを低温熱傷といいます。湯タンポ・ストーブに当たりながら寝てしまい受傷される方が多いです。

低温熱傷は深部まで達していることが多く、手術治療を要することがあります。低温だからと軽く見て放置し、感染を起こして痛む・膿が出るという状態になってから受診される方が後を絶ちません。感染を起こすと治るまでに時間がかかったり、傷跡が目立ったりしますので、そうなる前に受診し、治療を開始してください。

特に、糖尿病をお持ちの方は、痛みを感じにくく知らず知らずのうちに低温熱傷を起こしたり、感染していることに気づかなかったりして、重症化してしまうことがあります。湯タンポの使用を避けるなどして、熱傷を起こさないようにご注意ください。

手術

Q. 乳房再建は受けられますか?

A. 当院で受けられます。

乳房再建の方法は、乳がんの切除範囲によって方法が異なります。これから乳がん切除を予定している方は、まずは担当される外科の先生と再建術が適するかどうかをご相談ください。

乳がん切除手術がすでに終わっている方については、治療の段階に応じて再建術の時期をご提案します。主治医の先生と相談の上で当科に紹介していただくのがスムーズですが、とりあえず相談したいという場合は直接受診していただいて構いません。

Q. 眼瞼下垂の治療は眼科?形成外科?

A. 当院ではどちらでも対応可能です。

瞼の手術は見た目の問題も大きいので、形成外科で行うことも多いです。一方、眼科の先生の中にも瞼の手術を得意としている方がおられます。当院の場合はどちらの科でも対応可能です。

Q. 腋臭症の手術はやってますか?

A. 可能ですが、手術治療が適するかどうかは症状によって異なります。

腋臭症手術は保険診療の範囲で可能ですが、手術が適するかどうかは診察の上判断します。また、手術を行っても完全に臭いが無くなる訳ではありません。

Q. レーザー治療はやってますか?

A. 当院にあるのは腫瘍切除に適するCO2レーザーのみです。

治療用レーザーと一口に言っても、様々な種類があります。形成外科で用いるものとしては、青あざ・茶あざの治療に用いるQスイッチレーザー、赤あざの治療に用いるダイレーザーなどが代表的です。当院が保有するのは腫瘍の切除・焼灼に用いるCO2レーザーのみです。従って、あざのレーザー治療は当院では行っていません。

Q. 治療に健康保険が効くかどうかはどうすれば分かりますか?

A. 一度診察に来ていただくのが確実です。

基本的に、健康な身体に対して見た目を変えるだけのために行う美容手術や、その後の修正術は、保険適応にはなりません。しかしながら、ケガの傷あとの治療や乳がん切除後の乳房再建など、一見すると美容的な面を含む治療であっても、身体の機能に支障が出たり、病気が原因であったりする場合は、保険適応になることが多いです。まずは受診の上ご相談ください。

なお、任意の民間医療保険で対象になるかどうかは、保険の契約内容によりますので、各保険会社にお問い合わせください。


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