元伊勢外宮 豊受大神社

  宮川右岸の船岡山に鎮座します。本殿(祭神 豊受大神)は神明造りで、本殿を中心に、四方に別宮として、多賀・月読、土、風の各神社があり、その周りに小さな末社三十七社が配されています。現在の本殿は、明治七年の建立です。
 鎌倉時代に成立した「神道五部書」によると、伊勢度会では、雄略天皇の二十一年、倭姫命に天照大神の神教があり、丹後から豊受大神を御饌都神として伊勢山田原に迎えたのが伊勢神宮外宮のはじまりであるが、ここ、豊受大神社はその元つ宮だと伝えられます。

 内宮・外宮とも大神宮として地方の神社信仰の中心であり、天田内・林田家文書では「文化五年(1808年)三月の正遷宮には参詣人多く、福知山より宮津まで宿つまりてなし」「建替材木引丹波丹後の人数壹万ばかり」などと記され、尊崇の厚さをうかがうことができます。 

 
 参考文献 『大江町誌通史編上』大江町1983
        『大江の文化財』大江町教育委員会1987
      
          元伊勢外宮 豊受大神社正面
     
          本殿(神明造り 明治七年建立)